目が細い話
オレは目が細い。20年間ずっと細かったしこれからも細い。
大掃除をしていたら幼稚園の頃にもらったラブレターが出て来たことがある。
「おおがたくんはどうしてそんなに目が細いの?そんなおおがたくんが好きです あゆより」と書いてあった。
いやいやいやいや。「どうしてそんなに目が細いの?」じゃあないんだよ。
オレが聞きたいわ。
そう言えば当時は目が細いというだけで「ギター侍」と呼ばれていた。ざんね〜ん!!
そして呼んだやつをボコボコにしていた。ボコボコ侍にしていた。
小学校の頃は「オレの目が閉じているか開いているか当てる」というゲームがあった。今考えるとイジメかもしれない。
当然コンタクトを入れるときは両手を駆使してガッと上下に引っ張る。
それが当たり前だと思っていたが、目が大きい友達が片手でコンタクトを入れているのを見て世の無慈悲を嘆いた。
嘆き悲しみ、赤い龍になって村を襲った。
こちらが、その龍を倒した英雄ライラスを讃える石碑でございます。
四年生の頃眼科で「逆まつ毛」というまつ毛が下向きに巻くやつだとわかった。眼球にまつ毛が刺さっているから視力がどんどん落ちていくと言われ、二重にする手術を勧められた。
あの時しておけばよかった。
切実に。
母親は未だに整形を勧めてくる。汝、息子の目を愛せよ。
ちなみに視力は実際に落ち続け、今は0.01である。もう、目いらなくない?
たまに聞かれるのだが、視界の上下がシャッターみたいにまぶたでふさがれてて見えないとかではない。そんなわけないだろ。不便すぎる。
だから別に視界が狭いとかではない。
と書いたところで不安になって来た。オレはオレの視界しか知らないから、実はみんなより視界が狭い、という可能性はあるな。
最悪じゃん。