銀色の玉の中で息を潜めて丸まっている

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コントライブとおふざけの話

コントライブ「独演」が終わった。本当に長い戦いだった。

土台ゼロから全てを作り上げる作業は本当にしんどい。そして達成感がある。

ラストライブだったが、色んな人が「もっと続けてほしい」と言ってくれて本当嬉しかった。

今までで一番ウケたライブだったと思う。恐らく要因が二つ。

 

まず単純にコントの質が高かった。これまでは、ほしいコントの数に達したらとりあえず練習を始めていたが、今回は、7月から「毎月一人二個以上ネタを出す」というルールでとにかくコントを増産し、そこから三分の一程度に絞った。精鋭部隊だ。台本のまま死んでいった大量のコントたちの上に築かれたライブだった。

 

それから、お客さんの人数が多かった。目指す100人には届かなかったが、約80人の方が足を運んでくださった。これまでは30人規模の公演を二回行う、という形をとっていたのでこんなにたくさんの人の前でコントするのは初めてだった。人の数が多いとそれだけウケる。笑いの絶対量が上がる、というのももちろんあるが、「笑いやすい雰囲気になる」のがでかい。少ない人数だと最初に笑うのってちょっと気が引けるんですよね。

 

毎回「ウケを度外視してやりたいことやる」コントが一個あるんですけど、今回はゴリラのコントがそうでしたね。ゴリラスーツ買っちゃったし。「ゴリラが春のお花の名前を次々に挙げていく中で暗転、フェードアウト」というオチは流石に挑戦的すぎたが、個人的には超面白かった。

 

煩悩教会の根底にあるのは青木と河西(背の高いツッコミの人)のおふざけだと思っている。

 

シャア専用ご飯」がウケた。シャア(ガンダムのキャラ)に食事を出したら、シャアが「これシャア専用ご飯じゃないな!」と怒るだけのショートコントだ。あれは結局おふざけでしかない。青木と河西はなんか知らないけど普段からショートコントを作りながら生活してるみたいなところがあって、「シャア専用ご飯」もあの二人がいきなり見せてきたおふざけだった。当人たちはこれをコントライブで使うつもりは全く無かったようだがオレが「これはマジで面白いからやろう」と力説して入れてもらった。

 

結局あいつらのおふざけが一番面白いんだよな。「空手アート」も好評だったが、あれも最初は青木が登場しないで、オレが絵を描くのを忘れる全く同じくだりが二回あるだけのギャンブルコントだった。それなのに、ある日の練習中にいきなり青木が乱入してきたのだ。河西もすごくて、彼はいきなり飛び出してきた青木に一瞬でちゃんと対応してツッコミを入れているわけだ。オレはちょっと面白すぎてやってられなくなってしまった。こいつら凄すぎる、正直異次元だと思った。

 

オレが考えたコントもちゃんとウケたけど、オレは全部頭の中で組み立ててから文字におこす。あいつらは違う。体でコントを作っている。瞬発力とセンス。

 

こないだ青木が筆箱のツイートでバズっていたが、(https://twitter.com/aokiaokiaoki111/status/1060145085956841472?s=21)あれも河西とのおふざけだ。練習前にいきなり河西が「これオレの今の筆箱」と言ってペンが入ったあんぱんの袋に見せてきた。爆笑した。聞けば普通に河西が筆箱を失くしたらしく、そこから青木と二人でふざけたんだろう。普通、生活中にそんな発想出るわけがない。「『こいつ実は貧乏だな…』どうしてそう思った?」という大喜利があって、そこから「薄皮ミニあんぱんの袋を筆箱にしている」って出すならわかる(かなり上手い回答だが)。でも普段から大喜利中くらいフル回転で面白いことやってるってのが本当にすごい。

 

世間に通用するおふざけだ。

 

あの二人はオレの高校同期だが、よくあんな面白いの二人見つけて友達になったな、と思っている。あの頃のオレの選別眼に感謝している。

 

ずっと褒めてばっかで気持ち悪いので、最後に貶しておく。

 

青木は何やってる途中でもすぐTwitterを見る。

 

河西はめちゃくちゃ遅刻する。